教授ご挨拶

ご挨拶

教授  吉岡 充弘

薬理学的手法を用いて、脳機能・情動調節機構の解明を

  薬理学とは「生体内外の化学物質と生体の相互作用を、種々の研究方法により個体、臓器、細胞、分子のレベルを貫いて総合的に研究し、さらに創薬・育薬などの薬物の疾病治療への応用を視野に入れ、薬物治療の基盤を確立する科学」と定義されます。当研究室ではこの学問体系を基盤とし、種々の薬理学的手法を用いて、脳機能、特に情動調節機構の解明を目指しています。これまで、情動調節機構に大きな役割を果たしているセロトニン作動性神経系について、その発生から発達、そして機能的役割について多くの知見を報告してきました。では、我々はなぜ研究を遂行し続けるのでしょうか?薬理学的かつ科学的活動の根幹は、現象(自然)に対する個人の「洞察力」に依存します。科学の目標は、これまで獲得してきた知識体系をさらに広げることであり、個々の知識は、その正しさが独立に判断できる形で人々に提示されて、初めて科学の領域へと達するのです。報告することにより、我々の結果は集団で検証され、判断・選択されて世界に受け入れられる知識体系へと組み込まれるのです。至極の喜びではありませんか。

略歴

学歴

昭和52(1977)年 北海道立旭川東高等学校卒業
昭和59(1984)年 北海道大学医学部卒業
平成元(1989)年 医学博士学位取得(北海道大学)

職歴

昭和60(1985)年 北海道大学医学部薬理学第一講座(助手)
平成元(1989)年 北海道大学医学部薬理学第一講座(講師)
平成3(1991)年 北海道大学医学部薬理学第一講座(助教授)
平成9(1997)年 北海道大学医学部薬理学第一講座(教授)
平成12(2000)年 北海道大学大学院医学研究科薬理学講座
神経薬理学分野(名称変更)(教授)
平成29(2017)年 北海道大学大学院医学研究院長・医学院長・医学部長就任
平成29(2017)年 北海道大学大学院医学研究院薬理学分野
神経薬理学教室(名称変更)(教授)、現在に至る

所属学会

日本薬理学会理事・学術評議員(平成7年度学術奨励賞)
日本臨床薬理学会評議員
日本神経精神薬理学会理事・評議員
日本神経化学会評議員
米国薬理学会会員
米国神経科学会会員
国際セロトニンクラブ理事

留学

平成元(1989)年〜平成2(1990)年 中枢性セロトニン作動性神経に関する研究のため米国ミシガン大学で研究に従事

北海道大学 大学院医学研究院 薬理学分野 神経薬理学教室のシンボル「ファルマの蛙」

講座沿革

1922年(大正11年) 薬理学講座開設(当時薬物学講座)   初代教授 三輪 誠(〜昭和8年8月)
1929年(昭和4年) 三輪教授主宰の第3回日本薬理学会が札幌で開催
1934年(昭和9年) 二代教授 真崎 健夫着任(〜昭和32年5月)
1936年(昭和11年) 薬理学講座のシンボル「ファルマの蛙」誕生
1941年(昭和16年) 真崎教授が医学部長に選出
1943年(昭和18年) 真崎教授主宰の第17回日本薬理学会が東大で開催
1944年(昭和19年) 真崎教授在職10周年記念会開催   薬理学教室業報第二巻刊行
1949年(昭和24年) 薬理学講座制定30周年記念式典
1957年(昭和32年) 薬理学教室業報第四巻刊行   三代教授 田邊 恒義着任(〜昭和50年4月)
1961年(昭和36年) 田邊教授主宰の第34回日本薬理学会が北大クラーク会館で開催
1967年(昭和42年) 薬理学教室業報第五巻刊行
1975年(昭和50年) 四代教授 齋藤 秀哉着任(〜平成9年3月)
薬理学第二講座が新設され、薬理学講座は第一薬理学講座となる
1997年(平成9年) 五代教授 吉岡 充弘着任(〜現在)
1998年(平成10年) 大学院重点化され、生体機能学専攻・情報薬理学講座・機能薬理学分野へ移行となる
2003年(平成15年) 4月1日より、分野名が「神経薬理学分野」となる
2006年(平成18年) 吉岡教授・組織委員代表として第7回国際セロトニン会議(第15回国際薬理学会学術大会サテライトシンポジウム、精神医学分野/小山 司教授と共同開催)が北海道大学学術交流会館で開催
2007年(平成19年) 吉岡教授主宰の第37回日本神経精神薬理学会年会が札幌コンベンションセンターで開催